多くの人にとって人生最大のメインイベントが住宅の新築でしょう。
原発の稼働が不透明な現在において住宅のエネルギーは選択肢が増えたと言えます。
そこで、よく話題に上がる事ですが、何がお得で何が損か、はたまた、何が快適で何が不快なのか、一度、エネルギー選択をすると十年以上はそのままですからしっかりと考えてみましょう。
ちなみに私は北海道の東側に住んでおりますので、そこを踏まえて読んでみて下さいね。
新築するならオール電化どガス併用どっちにする?
北海道の住宅エネルギーは主に三つ。
電気、ガス(LP、都市ガス)、そして灯油で成り立っています。
電力会社やガス会社等の様々なコマーシャルで皆様は色々とお悩みの事でしょうが、ここから考えて行きましょう。
どっちが得とか、これが快適とかのキャッチコピーは置いておいて、まさにどっちにするか選択をするのは貴方(貴方の家族)なのです。
これから建てる家で貴方の家族が数十年暮らしていきます。
子供が小さかったり、これからの家庭にとってはその建てた家の状態がスタンダードとして成長していくわけです。
もし、冬が幾分寒い家でもそれが普通となるでしょうし、逆に冬でも自分の家が暑い家なら友達の家に行っても「お前んち さみぃ」とか言って、節約して暖房をおさえている友達の家なのに暖房を上げかねないでしょう。
また、もし貴方が子育ても終わって終の棲家を建てるのなら、子供部屋は必要ないので当然部屋数は少ないでしょう。
だとすると、グレードの高い暖房を選んだにしても相対での暖房費は低くなるはずです。
何が言いたいかというと、人が十人十色と言われるように、家族、家庭の考え方も様々です。
何が得とか、何が快適かは貴方と貴方の家族が決めるべき事で、エネルギー会社のキャッチコピーは置いておいてしっかりと考えるべきだと思うのです。
例えるなら貴方の家族は5人だとして、車を購入する時2シーターの選択はしないでしょう?と言う事です。
まして、家は日常の塊です。
デザインやインテリアよりも、動線や収納が重要な時期だってあります。
私はエネルギーは併用がベストだと思っています。
照明は電気、台所はガス、給湯暖房は灯油という事です。
その理由はエネルギーを考えるよりも、機器の特性によるものです。
照明の電気はそれ以外の選択肢が無いので当然として、他の機器について考えてみましょう。
新築でオール電化にしたときのデメリットとは?
台所の調理器具にIHコンロを選ばない理由
① 子供に料理を教える時に炎の大きさで教えたかった。
これがとろ火、これが中火、これは強火!! みたいな感じで教えていると、万が一地震や災害で野宿するハメになった時に役に立つと今でも信じています。
② 鍋の制約を受けたくなかった。
IH対応鍋は、コンロの能力を最大限に発揮させる為には5層構造とか、とにかく鍋底がしっかりしたものを用意しなくてはいけないそうです。一個一個が高価になるし、当然重くもなります。鍋振りはしないので、調理中は重さを感じないでしょうが、洗う時に重いのは大変だと思いました。
アルミ鍋とか土鍋とか、ワゴンセールのフライパンとかガスなら鍋を選びませんが、鍋底が悪いから正規の能力が発揮できない機器って、優れているとは思えない… と思いました。
③ 電磁波をグレーだと思っている。
知人にペースメーカーが入っている人がいます。男性ですが自動ドアを避けて移動します。
お店選びも自動ドアが無い入り口から遠回りをしても入ります。
ペースメーカーが影響を受けるのが怖いそうです。
モデルハウスにはIHコンロが設置されていれば入らないそうです。
私や私の家族がペースメーカーが入らない保証はありません。
そうなった時にIH炊飯器、IHコンロがあったら家に毒蛇がいる様な感じがします。
安全距離をとっての生活って、日常とはいえない気がするのです。
給湯暖房機に電気温水器、蓄熱暖房、エコキュートを選ばない理由
① 電気温水は得をすると感じる価値観の違い
私のご近所、知人友人調べの結果多分、ランニングコストは電気温水器が一番安いと思います。
つまり家計にお得。なのですがスペースは一番取ります。
設置場所は脱衣場となるので、あのスペースがあればちょっとした棚が付けれる…
シャンプーや石鹸のストック、洗濯洗剤のストック、洗濯の終わった靴下とか下着とおいて置ける棚やラック…
そういったスペースの方が、私は得だと思いました。
エコキュートも同じスペースの問題が一番、二番は湯切れです。
子供が小さな時は良いですが年頃になれば、朝シャワー、部活終わりのお風呂なんて考えると、お湯を貯めておくためだけにスペースを割くのがもったいないと私は思うのです。
② 蓄熱暖房機は北海道の冬にとって論題です。
私が暮らしている地域は真冬は-20℃を下回ります。そして、私が生まれ育った暖房環境は薪ストーブに石炭ストーブぬか(おがくず)に石炭を混ぜたハイブリットストーブなんて時代もありました。
その結果、私のスタンダードは家の中は半袖短パンでアイスを食べるという、絵にかいたような道産子の冬の暮らしです。
たまにテレビで取り扱われますがこの光景は事実です。
私が子供の頃は薪ストーブや石炭ストーブが多く、炎の大きさの微調整など出来ませんから当然部屋の中は暑くなります。
暑いから半袖短パンになる。
それでも熱いからアイスを食べるという、当時の暖房環境がスタンダードとなった名残だと思います。
これがスタンダードで育っているので、蓄熱暖房ではぬるい(寒い)のです。
それでいて熱交換が悪いので電気代だけが高い…
ガンガンに熱くなって電気代が高いのなら選択肢に上がる可能性はあるのでしょうが、現在の能力では考える余地もありません。
③ 現在は灯油、先々はガス化を考えています。
ランニングコストよりもスペースを優先したと書きましたが、灯油とガスならやはりランニングコストを考えます。
機器の大きさはほぼ同程度、製品寿命でいえばガスが勝ちますが、今現在のランニングコストは灯油が優勢です。
五年前に灯油ボイラーが壊れた時にも悩みましたが、一時高騰した灯油価格もこの2年は安定しています。
私の家は灯油ボイラーに灯油ストーブを使用しています。ですが、これらの機器は十年そこそこで寿命がやってきます。
ほぼ、家電の寿命と同じです。
もちろん全ての機器に寿命はありますので、この寿命のサイクルで我が家に最適な給湯暖房のエネルギーについて考えたいと思います。
灯油、ガスで料金比較をすると、おそらく灯油価格が70円台後半で都市ガスと差が無くなり、80円台半ばでLPガスとのランニングコストの差はなくなります。
ストーブは輻射熱式なのでガス暖房となると炎が見えない残念な部分がありますが、セントラル化をし、ヒートショック対策を万全にして、小さな灯油ストーブを付ければ良いと考えています。
ガスと電気を併用するメリットとは?
最近関心があるのは、エコジョーズハイブリットよりもエコジョーズにガス発電機をセットで購入しておけば、停電時にエコジョーズは作動できるという事です。
特に不安がある訳ではありませんが、数年に一度は震度5以上の地震があるのでその時のためにと考えています。
夏の停電であれば何とかなりますが、私の地域では冬の停電は生死の問題になってきますので、冬の停電でも給湯と暖房が出来れば怖いものなしかも… と思っています。
また、ガスコンロは必須だと思っています。
給湯器、暖房機等他の熱機器はガスだ灯油だとは言っても、電源を必要とするからです。
乾電池だけで動くガスコンロは優秀な機器だと思うのです。
まとめ
色々な考え方があって、どれを選ぶかは全て貴方と貴方の家族次第です。
一生に一度の大きな買い物ですから、様々な勉強も必要でしょうし、家族で考え方の統一も必要だと思います。
もちろん、予算があっての話しなので全てを思い通りに建てる事は難しいですが、今の暮らしをスタンダードと考えてここを快適にしたいとか、この不便さを無くしたいとか、考えるのが近道なのかもしれません。
ハウスメーカーや工務店で構造自体も変わってくるので、在来工法が良いとかユニット工法は良いが高い…
でも、リフォームで子供の代になっても使えるとか、考え方は様々です。
今回はエネルギーについて考えましたが、妥協ではなく選んだと言えるお家を建てないと夫婦仲にも影響が出るのでご注意ください。