最近になって耳にするようになったのですが、
「プロパンガス会社を変更しようとしたら違約金を要求された」って話し。
皆さんは聞いたことがありますか?
何とも世知辛い感じがしますが、当事者の方にすれば憂鬱になる事でしょう。
多くの場合が違約金の要求をされて、初めてそのシステムに気付かされた事でしょう。
そこで、今回はプロパンガスの違約金について考えましょう。
ガス会社の変更は違約金がかかるって本当?!
まず、同じ違約金であっても背景の違いで差が出るので、しっかり分けて考えましょう。
① プロパンガス会社の変更(プロパンガスからプロパンガスの為設備変更なし)
② プロパンガスから電化への変更(プロパンガス設備の一部、もしくは全面撤去)
③ プロパンガスから都市ガスへの変更(プロパンガス設備の一部、もしくは全面撤去)
と分ければ、皆さんいずれかに該当する事でしょう。
ただ、②と③は()内が同じ内容ですから、考え方も同じだと思ってください。
もう一点として、プロパンガス会社が声高らかに言う違約金の本質を理解しましょう。
「既定の年数に満たない状態で、ガス会社の変更もしくは撤去をする場合は設備代金を頂きます」
って内容ですよね。
そして既定の年数は大体15年だと思います。
プロパンガス会社はこの年数をあわよくば縛りたい事は分かると思います。
出来る事なら他社に変更することなく、「毎月の売上を確保したい」っていうのが本音で、最悪他社に変わる事よりも、縛りたいから契約をするわけです。
つまり、違約金が欲しくて契約するのではなく、縛りたいだけなのです。
これが本質です。
次に、違約金要求の根拠となる契約書なり、貸与契約書なり、14条書面ですが、これがどの書類かで分かれます。
私は法律家ではないので詳しくい事は調べて欲しいのですが、何の書類を交わしたかでわかる事があります。
この書類がある人、ない人いると思いますが、問題はガス会社の違約金への本気度がどの程度か?って事が分かるのです。
14条書面を根拠として違約金を求められるなら、大して心配する必要はありません。
違約金も払う必要はないと思います。
何故なら、契約段階での本気度が低いからです。
つまり、実際の設備貸与金額が低いって事です。
そもそも、14条書面は絶対に取り交す必要のある書類です。
供給設備の金額や消費設備の金額を明らかにする事が目的の書類ではないのです。
これを取り交さないと罰せられるのはガス会社です。
プロパンガスの料金体系、保安の体制、異常個所に応じた緊急連絡先等を明らかにすることが目的の書類であって、違約金についての文言は一言もない筈です。
加えて、ほとんどの場合が金額すら入っていないものが大半でしょう。
仮に、もし金額の記入があったとして収入印紙は絶対に貼っていないはずです。
(法律は詳しくないですが)金額が入っている書類を有効にするためには、収入印紙が必要なはずです。
確認してみて下さい。
この書面で悩んでいる方は、悩むのをやめて大丈夫です。
その他、貸与契約書となると当然収入印紙も貼ってあるでしょうし、金額も入っている事でしょう。
その場合は、もう少し考えが必要です。
一戸建てのガス会社変更は面倒?
それでは、①プロパンガス会社の変更(プロパンガスからプロパンガスの為設備変更なし)について考えてみましょう。
これは至って簡単です。
つまり、これからもプロパン会社とは付き合う事が前提なので、貴方は前面に出る必要はありません。
新しいガス会社と話し合ってください。そしてそれに従ってください。
順序として、
新しいガス会社に相談→必要だと言われれば現ガス会社に連絡→めでたくガス切替成功
という流れになります。この場合、違約金は絶対に発生しません。
違約金が発生する状態になるなら、新しいガス会社は切替を承諾しないはずです。
そもそも、
「既定の年数に満たない状態で、ガス会社の変更もしくは撤去をする場合は設備代金を頂きます」
という文言は、他のガス会社への切替を想定で作っている訳ですから、ある意味、想定内なのです。
金額についてもガス会社同士で話し合って決めるので、貴方は気にする事はありません。
これは交わした書面が貸与契約書等であっても大丈夫です。
ガス器具まで貸与してもらっているなら、場合によっては「切替はちょっと、無理です…」なんてケースもあるかもしれませんが、それについても内容の説明はしてくれるでしょう。
しっかりとした会社、信頼の出来る担当者に任せましょう。
プロパンガスを納入する為には、絶対にガス配管は必要なわけです。
違約金って言うけど、一番しっくりこないのは、ガス設備はガスメーターまでが供給設備。
これはガス会社に所有権があります。
メーターをこえた所からガス器具までを消費設備。
これはあなたの物です。
ガス器具はあなたが買ったでしょうが、配管は供給設備と同時に工事されており、あなたは一切の請求を受けていないはずです。
だって、それが無いとガス会社は売上が立たないのですから、売上を上げるための設備であるという側面もあります。
そう考えると、あなたはガス会社の売上を上げさせるために、供給設備を外壁に付ける許可をした。
つまり、ボンベや配管のスペースを貸していたと言えなくもない。
違約金は払うけど、同額のスペースの賃貸料を頂くって言いたくなりません…?
ガス会社の変更でトラブルを避けるためにする事
さて、問題は
② プロパンガスから電化への変更(プロパンガス設備の一部、もしくは全面撤去)
③ プロパンガスから都市ガスへの変更(プロパンガス設備の一部、もしくは全面撤去)
の場合です。
現ガス会社にすれば、プロパンガス会社に切替ってくれた方が良いのです。
実はプロパン会社同士の変更は日常茶飯事なのです。
いくら契約書に高い金額が書いてあったにせよ、現実の取引金額は違います。
確認してください。
あなたの契約書にはガス器具は載っていますか?
載っているとすれば、それは幾らでしょう?
ほぼ定価のような金額ではありませんか?
ガス配管は材質と使用ⅿ数が明記されていますか?
配管継手の個数はどうでしょう?
契約書は定価で記入されていて、工事代も大幅に上乗せされた金額が記入されているのがほとんどです。
実際に契約者からその金額を貰う気が無いから出来る事なのです。
縛りたいだけですからね。
高く書いておけば、ガス会社が変わる時に高い金額からの交渉が出来て有利になるから、そうなっているのです。
もし、本当にあなたが今後身に降りかかる可能性のある契約であると認識していれば、もっとよく確認したと思いませんか?
購入するとしたなら、器具の金額はネットでたくさん調べたのではないですか?
あなたの不注意で貸与契約書を結んだわけはありません。
うやむやのままにしたかったのはガス会社です。
ですから今後トラブルを避ける為にはどんな場合であっても金額の入っている書類に署名押印する場面は気を付ける事が必要ですね。
本題です。
ガス会社が違約金を請求してくるのは
「オール電化、都市ガスに切替るなら、ガス設備が要らない訳ですから、新ガス会社みたいにお金が取れない。だから、直接あなたに違約金の要求をする」
って図式です。
ここで重要なのは実際のガスの使用年数と契約年数です。
数十万の請求なんて聞く事がありますが、それは現実的ではありません。
ガス器具が貸与されていなのであれば(配管設備のみ)、特殊な場合をいいとこ数万円が相場です。
5~10万円の範囲でしょう。
それを減価償却していき15年を過ぎると10%の定額で止まるのが一般的なやり方です。
ほとんどの場合が実際には5年以内で設備代金なんて回収済みなのです。
ですから、工務店などでこの仕組みに詳しい人は「違約金はウチが肩代わりするので請求はウチにするよう伝えて下さい」って人もいます。
これは、請求書を出せない現実を知っているからなのです。それと請求の根拠の追求を出来る人です。
たしかに、2~3年位でガス撤去だとガス会社も面白くない気持ちになるのはわかります。
ですから、
「どうしようもない状況で止む無くの事で、心情的にはこのまま続けたいんだ。」
って事をガス会社に伝える事もスムーズに運ぶためには必要かもしれません。
ガス会社としては違約金の要求はしますが、請求書まではなかなか作らない現実もあるので撤去依頼をする場合の順序は、
ガス会社に撤去の可能性がある現実を伝える
→更にガス会社に撤去の可能性がある現実を伝える
→可能性が強くなったと伝える
→泣く泣く撤去依頼をするが、また縁があれば付き合いたい事を伝える
と、段階を経て伝えるのがよろしいかと感じています。
でも、設備撤去であっても14条書面しか交わしていないなら、違約金の発生はありません。
要求はされるかもしれませんが、それは脅しであって請求には発展しません。
設備はガス会社にとっても必要不可欠なものなのです。
まとめ
今回は違約金について考えました。
① 戸建て住宅のプロパン会社は簡単に違約金も無く出来ます。
② オール電化、都市ガスへの切替も可能ですが5年以内であれば違約金の要求をされる可能性はあります。
色々書きましたが、色々読んで察して頂ければヒントにはなると思います。
エネルギー会社といっても普通の商取引ですから、ある程度の考慮されます。
四角四面ではないのでガス会社の担当者と充分話をする事も近道になるかもしれません。
参考にして頂ければ幸いです。
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