年末年始、いつもなら家族親戚で久々に集まってワイワイしながら
美味しい物をたくさん食べたり飲んだりとするところですが、
喪中の場合は控えなくてはいけない事が結構あります。
おめでたい事全般が控える対象ですが、
今回は喪中期間の年末年始の食事について書いてみました。
喪中の年末年始の食事、気を付けるべき事とは?
大切なお身内がお亡くなりになられた場合、故人との関係にもよりますが一定期間喪に服し故人の死を悼み身を慎みます。
一定期間とは、故人との続柄によって忌中、喪中の期間が違うので下記の表を参考にして下さい。
どんな事を控えるべきかについて具体的に言うと
・晴れがましい席へ出席する事や派手な行動は慎む
・ご家庭等でのお正月のお祝い
・親戚やお世話になっている所への年始まわり
・神社への参拝等
等を遠慮するのが一般的です。
詳しくはこちらの記事に書いていますので参考にしてくださいね。
喪中の年末年始の過ごし方とは?初詣は行く?お正月の挨拶言葉は?
喪中期間は静かに普段通りの日常を過ごすものですが、年末年始にしか集まれない場合も多いと思います。
その場合にはお正月のお祝いとはせず、お祝のお膳は作らないにしても普段のお身内での集まりとしてお食事されるのであれば良いですね。
あくまでもお正月のおめでたい席ではありませんので、「明けましておめでとう」等のあいさつはされないようにお気をつけくださいね。
喪中の年末年始に料理はどんなものにする?
喪中の控えるべき行動の一つに、お正月のお祝いがあります。
・しめ縄や門松、鏡餅等の正月飾りを用意しない
・初詣はしない
・お年玉を渡さない(違う表書きで渡したりしますが・・)
・年始回りをしない
・年賀状を出さない
・おせち、雑煮等の正月料理を食べない
上記にあるように、おせち料理を食べる事もお正月のお祝いに入るんですね。
おせち料理とは、年神様にお供えする祝いの料理なんです。
ですので喪中の場合は控えなくてはなりません。
お雑煮も、正月三が日のハレの食べ物で歳神様が宿るとされているお餅入りの椀物なのでこれもお祝いの料理です。
「じゃあ、おせち料理に入っているような海老とか卵とか食べちゃダメなの?お餅も?」
と疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、
(私も自分が喪中を経験するまで全然わかりませんでした)
おせち料理としてではなく、あくまで料理として食べるのであれば問題ありません。
例えば海老はエビチリにするとか、お餅は焼いて醤油と海苔で食べたり納豆で食べたりと。
卵だって伊達巻にしなければお正月料理になりません。
「お肉やお魚なども控えるべき?」
お肉やお魚などは何となく控えた方が良いのでは?と考えてしまいますね。
これについてもお正月のお祝いのお膳は控えますが、肉や魚などは普段通り召し上がって頂いて構いません。
「結局、何を食べればいい?」
正月料理については控えるようにするものですが、それ以外であればさほど気にしないで用意されて宜しいと思います。
ですが、「いつも以上のものすごいご馳走」となると、故人の死を悼み身を慎む期間としてはいかがなものか?
となりますので、普段通りの範疇であればどんな食事でも大丈夫です。
喪中の年末年始に年越しそばは非常識?
年越しそばはお正月料理なのでしょうか?
年末年始に食べる物の一つなのでお正月料理の中に入るのではと思われるかもしれませんが、
年越しそばはお正月料理ではありません。
大晦日におそばを食べる習慣の由来は
・江戸時代に商家で毎月の区切りとして「晦日そば」を商売繁盛を祈りながら食べていた風習が広まった
・鎌倉時代に年の瀬を越せない人たちに「そば餅」を配ったところ、翌年から人々に運が向いてきたために大晦日に運気上昇を願い「運気そば」として食べるようになった
・そばは切れやすいので、災厄や借金と縁を切るという意味で「縁切りそば」「年切りそば」「勘定そば」と呼ばれるようになり、一年の区切りをつける意味でも年越しの大晦日に食べるようになった
・そばは長く延びているため縁起を担ぐ意味で「寿命そば」と呼ばれ、延命長寿を願って食べられるようになった
など、色々な由来があります。
どれも何かを祝うのではなく、人々の願いが込められたものであるため、お正月料理とは関係ありません。
ですので年越しそばを大晦日に召し上がる事については問題ありませんのでご安心ください。
そもそもお正月とは何をお祝いするのか?なのですが、新しい年の五穀豊穣を司る神様である、年神様をお迎えすることをお祝いするものなのです。
そのお祝いのために、大掃除で家を綺麗に清めて、鏡餅や門松、しめ縄などのお供えを飾って神様が来るのを待ち、年が明けたらおとそで清め、おせち料理やお雑煮などのご馳走を皆で囲む。
これは全て、年神様を心から歓迎する意味なのです。
ただ喪中の場合は、古くから神道を代表とする日本の信仰では、死を穢れ(けがれ)として考えられています。
そして、この穢れは伝染ると言われていたため、神様からは遠ざけなければならないとされていました。
お正月の年神様も同様で、年神様に穢れが伝染ってしまってはいけないし、土地に悪影響が出ると困ると考えられていたせいで、喪中の家は年神様をお迎えする行事からは遠ざかって参加せず、静かに過ごしていたのです。
古くからのそのなごりで、今の時代でも喪中の家庭ではお正月をお祝いしないのが一般的なのです。
まとめ
小さい頃、喪中だったのにも関わらず「明けましておめでとう!」と言おうとした私の口を、親戚のおばさんが慌てて手で押さえた記憶が蘇ります。
その時は何故抑えられたのかが分かりませんでしたが、大人になって色んなしきたりを知るうちにやっと意味が分かりました。
今回は喪中の年末年始の食事で気を付ける事やどんな料理を食べるのか?年越しそばは食べてもいいのか?
について書いてみました。
実際経験してみないと分からない事って多いですね。
参考になれば幸いです。
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